人がどっからか、わいて来る [ 時代を見つける参加びと ]
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独立し事務所をかまえ出した1975年頃、私の設計で京都・長岡の(確か3月7日の日曜日)田んぼの真ん中に10件程の商業施設の北東角で、子供服専門店がオープンした。
当時、人をわかす方法と云えば、予算の関係もあり、長岡市の子供人口調査を踏まえ、田んぼの真ん中にアドバルーンを上げ、新聞の折り込みちらしを配り、トレーナー半額セールを目玉に当日を迎えた。
開店10時前「大変や〜店の前が人だかりや〜」・・・
駆けつけて目にした光景は、開店前に人がどっからか、かわいて来て、店はごった返し、商品納入の営業の子や嫁さんや子供がレジを打ったり、包装するわで、てんてこ舞い。夕方まで続き、1日で早10日分の売り上げを稼いだ。その後収まらず、3日ほど続く・・・
田舎に近い長岡市と云う立地で店が珍しと云う時代。ドーナツ化現象で住宅が立ち並び子供の人口が増えたと云う市場環境。前々日で雪がやみ快晴で気温が上がり春の衣替え現象が起こり出したなど。偶然が噛み合い、見事な人だかりを生んだ。
その後、イベントの仕事が増え、大阪・南港のインテックスやマイドームの会場で、
WFTF '89 JETORO ZONE(1日平均7万人X延べ5日間=約35万人)
'97食博覧会・大阪・UTAGE(1日平均6万人X延べ10日間=約60万人)
人がどっからか、かわいて来た日々の仕事が15年程続いた・・・・・・
元々、祭が好きで、かつ野次馬的な私にとって仕事冥利に尽きる日々だった。
町が再開発され、地下街や駅前、量販の出店など、人がどっからか、わいて来て時代を動かした。
家の近くに、西日本最大のショッピングセンター・阪急西宮ガーデンズがオープンして3ヶ月が過ぎ、1日平均6万人が、今もどっからか、わいて来ている。
無論わかす方法も、物やかたちも多種多様になり、販売告知も網の目の様に張り巡らされ進化した・・・・
何故、人がどっからか、かわいて来る・・・のだろうか?
祭の太鼓が鳴り、心がウキウキする様な、人間の得体の知れない本能を刺激するさまに似て。
どんな時代が来ようとも、人は欲望と云う電車を乗り継ぎ、未来の夢を求め、時代のなかに我を置こうとし、参加行為で、時代のなかの我を確認するらしく・・・・
人がどっからか、かわいて来る・・・・・・らしい。
西日本最大のショッピングセンター・阪急西宮ガーデンズ
http://ja.wikipedia.org/wiki/阪急西宮ガーデンズ
http://nishinomiya-gardens.com/index.html