藤棚の16年 [ 風に揺れる時間軸の雅 ]
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実生から苗をいただき、鉢に植えたのは良いが、何年経ってもなかなか花を咲かせない。
しびれを切らし、4年前、女房の田舎から義理の姉の藤を株分けしてもらい細々と鉢で育て、翌年1つだけ花を咲かせたが、昨年は、またもやゼロで、藤棚の夢は限りなく遠のいた。しかし今年18穂(すい)ほどの花を咲かせ、16年目にしてやっと藤棚らしく成り出したようだ・・・・・
(イヤハヤ育てる事は・・・大変ですわ〜)
藤は・・・・・
左巻きのつるをもち花穂が短いヤマフジ系と、右巻きのつるを伸ばし花穂が長く垂れるノダフジ系
の2種類に分かれる。おそらくこの藤はヤマフジ系だろう・・・
古来・・・・
万葉集では「藤浪の花は盛になりにけり なら(平城)のみやこ(京)を思ほすや君」とか
枕草子では「藤の花は、しなひ長く、色濃く咲きたる、いとめでたし」や、
源氏物語の桐壺の巻で光源氏は藤の宴で朧月夜の君に話しかける、などや、
「瓶にさす 藤の花ぶさ みじかければ 畳の上に とどかざりけり」 正岡子規とか
日本舞踊・藤娘なども或る・・・・
藤もなかなかに、風に吹かれ、揺れるを眺めていると・・・
日本の細やかな感性に浸れ、自然にまかせて舞う時間軸のある「雅」なものを感じる・・・・
春日大社の砂ずりの藤
http://www3.kcn.ne.jp/~mamama/nara/floral/kasugataisya-shrien-01.htm
http://www3.kcn.ne.jp/~mamama/nara/floral/kasugataisya-shrien-02.htm
奈良:奈良公園「飛火野」の藤
http://www3.kcn.ne.jp/~mamama/nara/floral/kasugataisya-shrien-03.htm
奈良:春日大社「神苑・藤の園」
http://www3.kcn.ne.jp/~mamama/nara/floral/kasugataisya-shrien-05.htm