パリの空の下で-14 [ 知的な香りサン・ジェルマン・デ・プレ ]
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啓蒙思想のルソーやヴォルテールなどの知識人の流れを汲み、ジャン=ポール・サルトルやボーヴォワールといった哲学者たちが、パリ最古のサンジェルマン・デ・プレ教会の横にある140年の歴史をもつ、カフェ・ド・フロールやレ・ドゥー・マゴなどに集い議論し合い、かつブランドブティクや有名パティスリーがある知的で上品な雰囲気の、最もパリらしいエリアと云われる・・・
ソルボンヌ大学生だったジャン=リュック・ゴダールやフランソワーズ・サガンもこの街角を歩いただろうか、少しさがればパリの学生街カルチェ・ラタン。もっと下がれば前衛芸術家ジャン・コクトーやエコール・ド・パリがたむろするモンパルナス・・・
ヴォルテールやルソーのエミール等は高校時代チョットかじったな〜あ・・・
青春を思い出しながら、サン・ジェルマン・デ・プレ界隈を彷徨います・・・
上記・3枚は、ドラクロワ美術館前の桐の木がある小さな公園・フュルスタンベール広場です・・・
(注)江戸時代シーボルトが日本からヨーロッパに持ち帰った桐は、4月末から5月初旬に紫の花が咲く、現在5月5日でのパリでは満開で、白い壁に上品で、良く似合う・・・
監督・ジャン=リュック・ゴダール長編デビュー作「勝手にしやがれ」(À bout de souffle)は1950年代末に始まった映画運動ヌーヴェルヴァーグ(新しい波)の金字塔といわれる記念碑的作品。主演ジャン=ポール・ベルモンドとジーン・セバーグ。主人公ミシェルのベルモントが車のフロントガラスでタバコをもみ消すシーンや警察に取り囲まれ仰向けになって寝転び叫ぶシーンはまさに「勝手にしやがれ」だ・・・
フランスのリュミエール兄弟が1895年12月28日にパリのグラン・カフェで有料の試写会を開いた世界最初の映画は、駅のプラットフォームに蒸気機関車がやってくる情景を、ワンショットで撮したもの「シオタ駅への列車の到着」(L'Arrivée d'un train en gare de la Ciota)で勿論、音声のないサイレント映画で、日本では「活動写真」と呼ばれる・・・
1932年・イタリアでヴェネチア国際映画祭が始まるが、第二次世界大戦の影響を受けた1940年前後にはヨーロッパの多くの映画人がアメリカに亡命し、終戦後の1946年・フランスでカンヌ国際映画祭が始まるが、映画は1930年代〜1940年代にはアメリカの「ハリウッド全盛期」を迎え「アメリカ映画の黄金時代」が出来上がる。そして日本も、1951年ヴェネチア映画祭で黒澤明の「羅生門」がグランプリを受賞する・・・
ところがアメリカでは、赤狩り(レッドパージ)の影響により多くのアメリカの映画人が追放の憂き目に遭う頃、1950年代末期から1960年代初頭にかけて、フランスでヌーヴェルヴァーグ(新しい波)と呼ばれる映画運動が起こり、団塊の世代の青春期を彩ったフランス映画が生まれる。上記で述べた、勝手にしやがれ/太陽がいっぱい/地下室のメロディー/冒険者達/望郷/男と女/シェルブールの雨傘/などなど・・・
団塊の世代の青春期を彩ったフランス映画は、ゴダールからロジェ・ヴァディム、クロード・ルルーシュへと、そして今は懐かしい名優達が脳裏をかすめる・・・・
以下主な仏の俳優達・・・
ジャン・ギャバン(Jean Gabin 1904〜1976年)
リノ・ヴァンチュラ(Lino Ventura 1919〜1987年)
ジャン=ポール・ベルモンド(Jean-Paul Belmondo 1933年〜)
ブリジット・バルドー(Brigitte Bardot 1934年〜 )
アラン・ドロン(Alain Delon 1935年〜 )
カトリーヌ・ドヌーヴ(Catherine Deneuve 1943年〜)
(以下・参考サイト)
国立ウジェーヌ・ドラクロワ美術館(Musée National Eugène Delacroix)
http://www.museesdefrance.org/museum/serialize/backnumber/0504/0504.html
ルノワール+ルノワール展
画家の父 映画監督の息子 2人の巨匠が日本初共演
http://www.nikkeibp.co.jp/style/secondstage/tanoshimu/shuumatsu_080213.html
パリ観光ガイド・国立ウジェーヌ・ドラクロワ美術館(Musée National Eugène Delacroix)
入口はとても分かりにくいです。 フュルスタンベール広場に面した緑色の門はひっそりとしていて・・・
ショパンがこのドラクロワのアトリエで作曲していたことも 有名な話ですが・・・
http://www.hitoriparis.com/kanko/delacroix.html
パリ旅行|パリの名所案内・ドラクロワ美術館前のフュルスタンベール広場|Place de Furstemberg
http://www.geocities.jp/kcc_newair/spot17.htm
フュスタンベール広場(place de furstemberg, 6e)
パリ6区にあるフュスタンベール広場。シックな観光地サンジェルマン・デ・プレの裏にひっそりと佇む見落としてしまうほど小さな広場。多くの画家がこの広場を季節感のあふれる絵にしています・・・
http://koumikami.exblog.jp/m2009-05-01/
私のパリ (Mon Paris)・左岸6区のPlace de Furstemberg という小さな広場です。この広場に面して、ドラクロワのアトリエ跡を使ったドラクラワ美術館 (Musee Delacroix) があるのですが・・・
http://www.el-saito.co.jp/cgi-bin/el_cafe/cafe.cgi?no=1314
ドラクロワ美術館(musee-delacroix)へ行こう
http://paris-travel.amary-amary.com/c_art/delacroix.php
http://www.parisjoho.fr/spot/42delacroix.html
http://blog.goo.ne.jp/fuekitty/e/730fef77d2e7c968aa81f9a6d041eaa8
http://www.cahierdeparis.com/1_%83h%83%89%83N%83%8D%83%8F%94%FC%8Fp%8A%D9_2692
1993年のアメリカ映画『エイジ・オブ・イノセンス:汚れなき情事』のラストシーンの動画がYou Tubeで見つかった・・・二人はフュルスタンベール広場へとやって来る・・・
http://blogs.yahoo.co.jp/babalia1849roz/53284714.html
最もパリらしいカルチェ(エリア)サンジェルマン・デ・プレ界隈
http://allabout.co.jp/travel/travelfrance/closeup/CU20090410A/
ジャン=ポール・シャルル・エマール・サルトル Jean-Paul Charles Aymard Sartre(1905〜1980年)
http://ja.wikipedia.org/wiki/ジャン=ポール・サルトル
シモーヌ・リュシ=エルネスティーヌ=マリ=ベルトラン・ド・ボーヴォワール Simone Lucie-Ernestine-Marie-Bertrand de Beauvoir (1908〜1986年)
http://ja.wikipedia.org/wiki/シモーヌ・ド・ボーヴォワール
フランソワーズ・サガン Françoise Sagan (1935〜 2004年)
http://ja.wikipedia.org/wiki/フランソワーズ・サガン
秘蔵写真・・・フランソワーズ・サガン/シモーヌ・ド・ボーヴォワールとJ.P.サルトルなど
http://rh75fr.exblog.jp/i5/
ジャン=リュック・ゴダール Jean-Luc Godard (1930年〜)
http://ja.wikipedia.org/wiki/ジャン=リュック・ゴダール
http://ja.wikipedia.org/wiki/ジャン=リュック・ゴダール監督作品一覧
ロジェ・ヴァディム Roger Vadim 本名:Roger Vladimir Plemiannikov (1928〜 2000年)
http://ja.wikipedia.org/wiki/ロジェ・ヴァディム
クロード・ルルーシュ Claude Lelouch (1937年〜)
男と女 Un homme et une femme (1966)
フランシス・レイが作曲の白い恋人たち/グルノーブルの13日 13 Jours en France (1968) オムニバス映画
http://ja.wikipedia.org/wiki/クロード・ルルーシュ
http://ja.wikipedia.org/wiki/Category:フランスの俳優
ジャン・コクトー Jean Cocteau (1889年〜1963年)
フランスの前衛芸術家ジャン・コクトー、1916年8月12日にモンパルナスのカフェ「ラ・ロトンド」にピカソとそのガールフレンドのモデル、モイズ・キスリング、マックス・ジャコブ、モディリアーニ、マヌエル・オルティス・デ・ザラテ、アンリ=ピエール・ロシェ、マリー・ヴァシリエフ、美術評論家アンドレ・サルモンらと一堂に会し、この時にコクトーが撮った彼らの写真は著名らしい。
ジャン・コクトー ラ・ロトンドの写真
http://www.nikkeicl.co.jp/kaigai/blog/top.cgi?data_num=195
http://wapedia.mobi/ja/ジャン・コクトー
http://ja.wikipedia.org/wiki/ジャン・コクトー
桐の花 ポローニャ(Paulownia)の臭い・・・
ここ、パリのルクサンブルグ公園は桐の林があり、紫の雲の様である。日本では、こんなにいっぱいの桐の花を見たことがない。 優しい花のにおいと言うより、癖になる匂い。「変なニオイだと思わずクンクン嗅いでしまう」というようなたぐいだ。グアイヤックとか、コスタスとかのように、植物のくせにアニマルなところがある。なんとなく、懐かしいような・・・
http://parfum-satori.com/blog/2010/06/paulownia.html
1930年代後半、モンパルナスに代わってパリの芸術の中心地となったのが、セーヌ左岸、サン・ジェルマン・デ・プレでした。ソルボンヌ大学や国立美術学校、フランス学士院などが集まるこの地は、今も多くの学生が闊歩する学生街。カフェに入れば、サルトルやボーヴォワール、ブルトンらが哲学・芸術談義に花を咲かせた、往時の雰囲気がそこにあります・・・
http://www.museesdefrance.org/museum/special/backnumber/0705/special03-04.html
映画の歴史
http://ja.wikipedia.org/wiki/映画史
フランス映画
http://ja.wikipedia.org/wiki/フランスの映画尚、余談だが、画家のピエール=オーギュスト・ルノワールの息子ジャン・ルノワールは映画監督で1937年、傑作「大いなる幻影」、1939 年には「ゲームの規則」を完成させた。映画批評家の中には、これらの作品を映画史上で最も優れた作品だと云う人もいる。
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