パリの空の下で-18 [ユトリロのラパン・アジル]
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父親を知らないユトリロは、17歳にしてアルコール依存症となり、精神病院の入退院を幾度も繰り返し、時には警察の厄介になり、遂には刑務所にまで入り、それでも酒とモンマルトルを愛した画家は「ラパン・アジル」に足しげく通い、酒代を払う手段として、あるいは又、アルコール依存症から精神の安定を保つため、その店を何度も何度も繰り返し描いた・・・



モーリス・ユトリロ作
通説、350枚も描いたという「ラパン・アジル:Au Lapin Agile」
店の名は日本語で「跳ねウサギ」・・・
別名「逃げ場所・隠れ家・芸術家のアジト」・・・

洗濯船:Le Bateau-Lavoir(モンマルトルにあった安アパートの名前) に 1904〜1909年まで、ピカソが恋人のオリビエと共に住み、他の貧乏画家達も住みだし、アトリエを構え、制作活動を行い、アポリネール、ジャン・コクトー、マティスらもここに出入りする。彼らは「ラパン・アジル」に通い、店ではシャンソンが歌われ、熱い芸術論がかわされ、活発な芸術活動の拠点となったが、第一次世界大戦の1914年以後、多くはモンパルナスへと移り住みエコール・ド・パリへと美の時代は変わる・・・

ドイツ占領下の暗い時代を経て、第二次世界大戦(1939〜1945年)が終わり・・・
1946年モンマルトルを舞台に誕生した愛の歌、シャンソン歌手エディット・ピアフが歌う「ばら色の人生 」 La vie en rose や「愛の讃歌」Hymne à l'amourが・・・
ムーラン・ルージュに出演していたイヴ・モンタンと出会い、二人は愛人関係となり数年間続く。同年、モンタンのヒット曲「枯葉」Les Feuilles Mortes が・・・
そして「ラパン・アジル」も常連客が毎夜訪れ、にぎやかさを取り戻し、シャンソンの歌声を響かせ、坂を下れば、今はもう無いキャバレー・黒猫 (Le Chat Noir)に、ロシュシュアール大通りからクリシー大通りにそってサクレクール寺院が正面に見えるスタンケルク通りの入口にあるダンスホール、エリゼ・モンマルトル (Elysee Montmartre) や、キャバレー・ミシュー(Michou)、メトロ-Blanche駅前のムーラン・ルージュなど、モンマルトルの丘から高らかに人生を歌う・・・

一方新たな文化拠点となったエコール・ド・パリのモンパルナスでは・・・
同年フランス領インドシナからサン・ジェルマン=デ=プレへ帰って来た知性派の女性シャンソン歌手ジュリエット・グレコが、黒い長い髪をなびかせ、黒ずくめの衣装でジャン・ポール・サルトルやボリス・ヴィアンらアーティストのインスピレーションを刺激し、たちまち戦後フランスのボヘミアンのスターに躍り出る。そして歌う「巴里の空の下セーヌは流れる」(Sous le ciel de Paris) と・・・
ベル・エポック(Belle Époque・良き時代)の面影を抱いて、時代は再び動き出す・・・

ユトリロ後年の絵はがき、雪のラパン・アジルと雪のモンマルトルの2点、ピカソの店内の人物画(メトロポリタン美術館蔵)・・・
ラパン・アジル(Le Lapin Agile)のホムページ→http://www.au-lapin-agile.com/
(音楽はフランスのシャンソンを代表する歌曲「さくらんぼの実る頃」仏: Le Temps des cerises)
第二次世界大戦後から10年後の1955年ユトリロは72年の生涯を閉じ、
彼が愛したモンマルトルの丘に眠る。
アルコール依存症で、観光用の絵はがき屋から、
エコール・ド・パリの偉大な画家として・・・・
(以下・参考サイト)
「ムーラン・ルージュ」「ラパン・アジル」「洗濯船」・・・
パリ北部に位置するモンマルトル界隈には、マネやルノワール、ピカソ、ロートレック、モディリアーニといった19世紀末を生きた芸術家たちが愛した酒場やアトリエが今も残ります・・・
http://www.museesdefrance.org/museum/special/backnumber/0705/special03-02.html
20世紀初頭、パリに集まった外国人芸術家たちの拠点となったモンパルナス。シャガールやスーチン、キスリングをはじめ、パスキン、藤田嗣治ら「エコール・ド・パリ」の芸術家たちは、セーヌ左岸のこの地を舞台に短い青春を謳歌し、新しい芸術を生んだのです・・・
http://www.museesdefrance.org/museum/special/backnumber/0705/special03-03.html
今回は、旅行に発つ前に調べて、モンマルトル・サクレクール寺院の裏にあるラパン・アジルという評判の高いシャンソニエに行くことにしました・・・
http://home.h07.itscom.net/minori/france/france3/france3.html
モーリス・ユトリロ Maurice Utrillo (1883〜1955年)
http://ja.wikipedia.org/wiki/モーリス・ユトリロ
http://www.geocities.jp/nack735/utrillo.html
ユトリロの切手
http://www.ne.jp/asahi/fjk/art/stamp-utrillo.htm
美の巨人たち・モーリス・ユトリロ作「ラパン・アジル」
http://www.tv-tokyo.co.jp/kyojin/data/050924/
訪ねた店は"Au lapin agile"という店。何と100年以上前からあり・・・
http://yaplog.jp/ottimo/archive/113
ユトリロの母
http://runomi.at.webry.info/200710/article_15.html
ロートレックとルノワールが描いたユトリロの母ヴァラドンそして、ユトリロの母ヴァラドンが描いたユトリロ・・・
http://bluediary2.jugem.jp/?eid=1111
ELYSEE MONTMARTRE (エリゼ・モンマルトル)
http://www.panoramio.com/photo/7016468
http://blogs.yahoo.co.jp/m_miyoko94/5121472.html
近代写真の父・ジャン=ウジェーヌ・アジェが撮影した
1900年頃のELYSEE MONTMARTRE (エリゼ・モンマルトル)の写真サイト↓
PARIS - L'ELYSEE MONTMARTRE
Paris (XVIIIème arr.). L'Elysée Montmartre, boulevard Rochechouard, vers 1900. LL-1572 Rés
http://www.parisenimages.fr/fr/galerie-des-collections-selection.html?ardt=18-2
巴里の空の下セーヌは流れる( Sous le ciel de Paris )は「望郷」Pépé le Moko (ジャン・ギャバン主演)で知られる映画監督ジュリアン・デュヴィヴィエ(Julien Duvivier)が1951年に公開した同名の映画の主題歌で、作詞はJean Andre Drejac、作曲はHubert Giraud 、歌はジュリエット・グレコ( Juliette Greco )が歌っている。
パリの空の下 Sous le ciel de Paris (壺 齋 閑 話)
http://blog.hix05.com/blog/2007/10/sous_le_ciel_de_paris.html
「望郷」Pépé le Moko あらすじ↓
http://plaza.rakuten.co.jp/okojyo3/diary/200704230000/
「パリの空の下」 Sous le ciel de Paris ..........................................................................................................
.......................................................................................................... https://ja.wikipedia.org/wiki/パリの空の下 |
(以下、日本でおなじみシャンソン歌手・・・)
エディット・ピアフ(Édith Piaf, 1915〜 1963年)満47歳没
La Vie En Rose バラ色の人生 (You Tube)
http://www.youtube.com/watch?v=rKgcKYTStMc&translated=1
Hymne à l'amou 愛の讃歌 (You Tube)
http://www.youtube.com/watch?v=IiPJaYUSiUE
Sous le ciel de Paris 巴里の空の下で (You Tube)
http://www.youtube.com/watch?v=uOXzGtlLGgw&feature=related
イヴ・モンタン(Yves Montand、1921〜1991年)満70歳没
Les Feuilles Mortes 枯葉 (You Tube)
http://www.youtube.com/watch?v=kLlBOmDpn1s
http://www.youtube.com/watch?v=cOsVVeojMZs&feature=fvwrel
http://www.youtube.com/watch?v=57IemB7EexQ&translated=1
ジュリエット・グレコ (Juliette Gréco,1927年〜)
Sous le ciel de Paris 巴里の空の下で (You Tube)
http://www.youtube.com/watch?v=fNBO0pYyKKI&translated=1
シャルル・アズナヴール(Charles Aznavour、1924年〜 )-
ジルベール・ベコー(Gilbert Bécaud、1927〜 2001年)満74歳没
サルヴァトール・アダモ(Salvatore Adamo、1943年〜 )以下フレンチ・ポップスの歌手
ミッシェル・ポルナレフ(Michel Polnareff, 1944年〜 )
シルヴィ・ヴァルタン (Sylvie Vartan, 1944年〜- )
ダニエル・ビダル(Danièle Vidal、1952年〜)
「さくらんぼの実る頃」
銅工職人でパリ・コミューンの一員であったジャン=バティスト・クレマン(Jean-Baptiste Clément)が作詞し、それにテノール歌手のアントワーヌ・ルナール(Antoine Renard)が曲を付け、1866年に発表された。
歌詞はタイトルの通りサクランボの実る頃の儚い恋と失恋の悲しみを歌った曲であるが、パリ・コミューンの崩壊後の1875年前後からコミューンへの弾圧、特に参加者が多数虐殺された「血の一週間」を悼む思いを込めて、第三共和政に批判的なパリ市民がしきりに歌ったことから有名になった。
イヴ・モンタン、コラ・ヴォケール、ジュリエット・グレコなどシャンソンの代表的な名歌手が持歌にしてきた ・・・
1992年にはスタジオジブリのアニメ映画『紅の豚』の挿入歌として用いられた。加藤登紀子演じるマダム・ジーナがこの曲をフランス語で歌う場面が登場する。同年に発売された加藤のシングル「さくらんぼの実る頃」にはフランス語版と日本語版が収録されていた・・・
http://ja.wikipedia.org/wiki/さくらんぼの実る頃
さくらんぼの季節/LE TEMPS DES CERISES
作詞:J=B.クレマン|作曲:A.ルナール|1868年発表
私たちがサクランボの季節を歌い
陽気なナイチンゲールやマネシツグミが
すっかり浮き浮きしているであろう頃
娘たちは頭におかしな思いを抱き
恋人たちは心に太陽を抱くだろう
私たちがサクランボの季節を歌い
マネシツグミがより上手にさえずるであろう頃・・・
http://www.geocities.jp/ezokashi/f_letempsdescerises.html
http://www.kget.jp/lyric/78693/さくらんぼの実る頃+(日本語ヴァージョン)_加藤登紀子
08冬 パリ/Au Lapin Agile:バートンさんの旅行ブログ・・・
http://4travel.jp/traveler/barton_1/album/10217540/
45. 意外に良かった!ラパン・アジル体験
http://www.cahierdeparis.com/1_%83N%83%8D%83l%83R%83%89%83%8045.+%88%D3%8AO%82%C9%97%C7%82%A9%82%C1%82%BD%81I%83%89%83p%83%93%81E%83A%83W%83%8B%91%CC%8C%B1_1800
[069]ラパンアジル
http://www.tamagoya.ne.jp/mm/yumeji/b/archives/2003/05/069lapinagile.php
La Maison Rose「メゾン・ローズ」画蔵検索
http://www.google.co.jp/images?client=safari&rls=en&q=La+Maison+Rose&oe=UTF-8&redir_esc=&um=1&ie=UTF-8&source=univ&ei=mpZPTbq6NY3EvQOUvNkg&sa=X&oi=image_result_group&ct=title&resnum=5&ved=0CDoQsAQwBA
グラスをもつアルルカン・盛り上がりの中、ふと気づいた、フランス、パリのモンマルトルにある。ラパンアジールに飾られた、ピカソが描いた一枚の絵・・・
http://www.geocities.jp/yoshinaonakamura/diary13.html
エディット・ピアフ Édith Piaf (1915年〜1963年) フランスのシャンソン歌手・・・
http://ja.wikipedia.org/wiki/エディット・ピアフ
http://movie-sakura.cocolog-nifty.com/blog/2007/10/post_9b16.html
http://yorimichim.exblog.jp/6270912/
パリの端であるポルト・ドゥ・バニョレ(Porte de Bagnolet)まで歩き、そこからメトロで帰ることにしました。メトロ前の広場はエディット・ピアフ広場で、ピアフの像が建てられていました・・・
http://koumikami.exblog.jp/m2009-09-01/
イヴ・モンタン Yves Montand (1921年〜 1991) はイタリア出身でフランスで活躍した俳優・シャンソン歌手・・・
http://ja.wikipedia.org/wiki/イヴ・モンタン
ジュリエット・グレコ Juliette Gréco (1927年〜) フランス・モンペリエ出身の歌手・俳優・・・
http://ja.wikipedia.org/wiki/ジュリエット・グレコ
第9回名歌、名曲に誘われて遙かな地へ
谷間に三つの鐘がなる(フランス パリ)・・・秋深まるごと、アコーディオンの調べがモンマルトルへと誘う
http://ameblo.jp/takizawa1950/theme-10002723870.html
エリック・アルフレッド・レスリ・サティ Eric Alfred Leslie Satie(1866〜1925年)フランスの作曲家・・・
http://ja.wikipedia.org/wiki/エリック・サティ
La butte Montmartre
Un village dans la ville
http://www.formatage.org/branches/realisations/paris2001/balade-butte.html
近代写真の父・ジャン=ウジェーヌ・アジェが撮影した1900〜1920年代頃のMontmartre(モンマルトル)の風景写真 ↓
http://www.parisenimages.fr/fr/galerie-des-collections-selection.html?lieu=&personnalite=&oeuvre=&mots=montmartre&source=&noiretblanc=&couleur=&oeuvre=&debut=&fin=&exact=&start=100&count=100
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